葬儀の常識、アップデートしていますか?
葬儀の常識は年々変わってきています。全体的には「しきたり」の簡略化、省略化、儀式や服装のカジュアル化が目立ちますが、コロナ禍などを経て新たに加わった習慣もあります。
今回はの葬儀の常識について、昔と今の違いを中心に解説していきます。
葬儀のお金、新常識!
まずは、気になる人も多い葬儀回りの「お金の事情」について、近年変わってきている点を解説していきましょう。
これを知っていれば、いざという時にかかるお金を減らすことができるかも知れません。
僧侶にお布施の金額を聞いても失礼には当たらない
以前は、神聖な職業である僧侶にお金の話をすることはNGとされていました。
しかし、「お布施の額は気持ちで決める」といっても、実際には目安があるものです。この曖昧さが、だんだん現代人の感覚と合わなくなってきています。
今では僧侶にお布施の金額を聞いても失礼には当たりません。檀家の要望に応え、戒名のランクごとに料金表を作っている僧侶もいます。
香典辞退の葬儀も特別ではない
香典のやりとりや香典返しの発送は、ご遺族にとって負担になるものの1つです。
昔は所謂「ご近所さん」である地域の人々が葬儀の受付を担ってくれたものですが、今では近隣にお手伝いを依頼することも少なくなりました。
そんな事情もあり、香典を辞退する葬儀が特別ではなくなっています。
供花や供物を贈りたいときは受け付けているか確認
近親者が大きなスタンド式の供花や盛り籠を贈り、それらが祭壇脇に飾られる光景は、日本の葬儀においてなじみ深いものでした。
しかし、近年では香典はもとより供花や供物を受け付けていない葬儀も増えてきています。特に供物は受け付けていない場合が多く、贈りたいと考えたらまず、ご遺族や葬儀社に確認を取ることが必要があるでしょう。
(▼はじめて供花や供物を贈る際に知りたいマナーや常識も併せてチェック!▼)
人々の生活に合わせて変化していく「葬儀」
葬儀まわりのお金に関する常識だけではなく、葬儀という儀式自体の在り方も、昨今では変化しつつあります。
それは主に、これまで葬儀の軸となってきた「しきたり」と、現代人の生活がかみ合わなくなっていることや、人々の価値観の変化によるところが大きいでしょう。
いくつか例を挙げて解説していきます。
友引でも葬儀をする
「大安」「仏滅」など日取りの吉凶を占う考え方を「六曜」といいます。日本には、六曜のうち「友引」に当たる日には葬儀をしないという「しきたり」が長くありました。「友を引く」という言葉から、「この日に葬儀をすると身近に不幸が続く」とされていたためです。
もちろん、今でもこのしきたりを気にする傾向はあります。しかし、喪主や菩提寺の都合がなかなか合わないときなどはやむを得ず友引に葬儀をするケースが増えてきているのも事実です。
ただし、そもそも友引が火葬場の休業日に当たる地域ではできませんので、その点はご注意ください。
納棺儀式はご遺族の立ち会いなしでもOK
故人様に最後の身支度をし、棺に納める儀式を納棺といいます。
納棺は古来より近親者が故人様の枕元に集まり、故人様の手足を拭いたり冥土への旅支度を手伝ったりするものでした。
しかし近年では納棺儀式にご遺族が参加しないことも珍しくありません。故人様を自宅に安置せず、葬儀社等の安置施設に運ぶケースが増えたためです。
訃報をもらったらまずは家族葬かどうかを確認
以前は、訃報をいただくということは「葬儀に参列してほしい」というメッセージを受け取ることと同じでした。
しかし近年では親族中心の家族葬を選択するご遺族が増えており、訃報に詳しい日程が書かれず「葬儀は家族葬で行います」あるいは「行いました」と添え書きしてあることも珍しくありません。
よって訃報を受け取ったら、まずは一般参列者が参列できる葬儀なのかどうかをしっかり確認することが大切になってきています。
通夜を省略した葬儀も可能
長く、通夜と葬儀は儀式としてセット化されていました。
しかし家族葬が普及し、通夜と葬儀に同じ顔ぶれが並ぶようになった現代では、通夜を省略した葬儀も可能になっています。
これを「一日葬」といい、親族の負担を減らす葬儀として注目されています。
(▼お通夜に関する詳しい解説はこちらをご覧ください▼)
案内看板を出さない葬儀もアリ
昔は葬儀といえば葬儀式場まで立て看板が道順を教えてくれるのが一般的でした。しかし近年ではそもそも近親者にしか訃報を出していない人も少なくありません。案内看板を出すと付近に故人様の死が知られてしまい、多くの人が弔問に駆けつける恐れがありまからです。
よって今では、案内看板を出すかどうかは多くの葬儀社で選択制となっています。
会食は省略してもOK
通常、通夜の後には「通夜振る舞い」、葬儀の後には「精進落とし」という会食が行われます。
しかしコロナ禍にあっては3密を減らすよう、会食を省略するケースが増えました。代わりに仕出し弁当を持ち帰ってもらったり、グルメギフトのカタログをお土産にしたりといった対応がなされています。
なお、会食を省略する動きは、葬儀に限らず四十九日法要や一周忌法要などでもみられます。
コロナを経て会食の形がどう変わっていくかはまだ分かりませんが、葬儀の小規模化が加速する昨今、現代を生きる人々が「しない」選択をできるようになった「会食」を復活させていくのか否かは、注目すべきポイントと言えるでしょう。
「釘打ち」は選択制に
出棺前に棺のふたを閉めるとき、昔は「釘打ち」と呼ばれる儀式がありました。
本来は棺の蓋がずれないよう本物の釘を石で打つ儀式であり、釘を打った後は故人様の顔が見られなくなるため、最後の別れを意味していました。
しかし現代において「釘打ち」は、釘を打つのではなく打ち石でコンコンと棺の四隅を叩くだけの儀式になっています。また、この儀式も、しきたりを気にしない人が増えたこともあって、近年では選択制となっている葬儀社が増えてきています。
「清め塩」は選択制に
昔から日本では塩をお清めに使う習慣がありました。特に参列者が葬儀から自宅へ帰ってきたときには、自宅の玄関で服に塩を振りかけると穢れが取れると言われており、葬儀で貰える会葬礼状に清め塩がついているのはそのためでした。
しかし、しきたりを気にしない人が増えた今、多くの式場で清め塩は選択制となっています。またこれには、「塩をそのように無駄使いするのが良くない」という新たな価値観も影響していると言えるでしょう。
昨今は会葬礼状に清め塩を入れず、式場玄関付近に籠盛りしておくことで、欲しい人だけが持ち帰るという方式を取ることが多くなっています。
「しきたり」を省略するときは年配の方の意見も聞こう
葬儀においては、昔と比べてだいぶしきたりが省略されるようになりました。昔と今とでは人々の価値観も、環境も異なっている以上、この流れは必然であったとも言えるでしょう。
もしも喪主を務めることになった場合は、自分に無理のない葬儀を行うことも、大切なことです。
しかしその際には、省略しても良いしきたりについてはしっかりと葬儀社等に確認しつつ、併せて、参列予定の年配者の意見も取り入れながら進めることをおすすめします。
世代によって、葬儀に対する感覚は違うもの。親族皆が気持ちよく参列できるよう配慮することは、故人様との最後の時間を、思い出深いものにすることへと繋がるのではないでしょうか。
クルーズ株式会社のお葬式「サポくる」では、一般葬、家族葬、一日葬など、お客様のニーズに合わせた葬儀を各種承っております。昔ながらの大きな葬儀から、ご家族の最後の時間を大切にする小さな葬儀まで、お客様のご希望をしっかりと伺い、ご予算や規模感に合わせ、最適な形でのお見送りをご提案させていただきます。故人様のお生まれの地域のしきたりを踏襲したい、できるだけしきたりを省略したシンプルな儀式にしたいなど、どんなことでもご相談ください。
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(監修:行政書士・尾形達也)
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