自分や大切な人にぴったりの棺とは?
葬儀に欠かせない棺は、故人様が最後に眠ることになる大事なものです。
「葬儀プラン内の棺をそのまま使うのではなく、パンフレットで確認して故人にふさわしいものを選びたい」「生前に、自分が使う棺を選んでおきたい」という人のために、棺の素材や値段による違いを解説します。
棺には「木棺」「布棺」「エコ棺」の3種類がある
日本で使われる火葬用の棺には、大きく分けて「木棺」「布張棺」「エコ棺」の3種類があり、それぞれ価格帯が異なります。
他には、珍しい素材として竹製の棺やアクリル製の棺がありますが、取り扱い葬儀社が少ないため、希望する場合は相談が必要になるでしょう。
特にアクリル棺の場合は、火葬前に燃える素材の棺へと故人様を納棺し直さなければならないなどの注意点もあります。
葬儀社によって、扱っている棺は異なります。棺にこだわりのある人は、なるべく生前から複数の葬儀社にパンフレットを取り寄せ、比較検討することをおすすめします。
木棺――安価な合板棺から天然木の高級棺まで
木棺は、大きく「合板棺」と「天然木棺」に分けられ、さらに彫刻の入り方などによって価格が全く違ってきます。
合板棺:3万~5万円
ベニヤ板に薄くスライスした木材を貼って作った棺を合板棺といいます。木棺の中では最も安価で、最も多く見られるシンプルな棺です。
天然木棺:5万~100万円
桐や杉、檜などの天然木を材料にした棺を天然木棺といいます。桐よりも杉、杉よりも檜のほうが、価格が高くなる傾向にあります。
なお、天然木棺の価格は、彫刻量が多いほど高くなります。彫刻のないシンプルな棺よりも、ふた部分に彫刻が施されているもの(一面彫刻)、ふたと側面に彫刻があるもの(三面彫刻)のほうが価格は高くなり、底面以外に彫刻のある五面彫刻棺が最も高価になります。
また、シンプルな一枚板のふたよりも、ふたの四方に囲みがありしっかり本体にかぶさるようになっている「インロー棺」のほうが高価です。
塗棺:30万~50万円
木棺に漆塗りが施されているのが、塗棺です。漆が重ねて塗られた漆黒の棺に、花や草木の蒔絵が描かれているのが特徴です。製作に手間がかかり、技術も必要なことから高い価格で販売されています。
布張棺――人気の白いシンプル棺から華やかなプリント棺まで
布張棺の魅力は、棺の表面に張る布の種類や柄の違いで、雰囲気がガラッと変わることです。どのような人でも、好みのものを見つけやすいでしょう。
シンプルな布張棺:3万~5万円
合板に布を張ってつくられた棺が、布張棺です。白系で光沢があり、織りの入った布を張った棺が最も多く見られ、比較的安価な葬儀プランの中で使われています。布の色には他にブルーや黄色、ピンクなどがあり、故人様のイメージによって選ぶことが可能です。
柄つき・宗教対応の布張棺:5万円~20万円
シンプルな布ではなく、草木柄など華やかな柄があしらわれていたり、キリスト教用に十字架が入っていたりするような布張棺は、やや高価になります。
デザイン棺:20万~
棺全体に鮮やかな風景写真がプリントされていたり、有名デザイナーがデザインを手がけていたり、骨壺のカバーである骨覆いとお揃いのデザインであったりと種類は様々です。布張棺の中でも、高級ラインは特に美しいものが豊富です。価格は20万円から、希少価値のある棺であれば100万円を超えることもあります。
エコ棺――地球環境に配慮した素材でできた棺
日本で手に入るエコ棺としては、段ボール製のものが有名です。強化段ボールに化粧を施し、もしくは布を張ったもので、木材を使った棺よりもCO2排出量を抑えることができます。また、国産の間伐材を使用しているため、違法伐採の心配がありません。価格は15万~30万円ほどです。
棺を選ぶときのポイント
ここまでの解説で、「これを選びたい」とピンときた棺の種類はありましたか?
ピンときたものがあった人もまだない人にも、実際に購入する際に役立つ、棺を選ぶときのポイントを3つご紹介します。
本人の希望やイメージに合っているか
棺選びに迷ったら、棺を使う本人の希望やイメージを思い浮かべましょう。
「故人はシンプルな葬儀にしたいと言っていたから、棺もスッキリしたデザインがいいだろう」「華やいだ雰囲気の人だったから、棺も華やかなものを」など、きっと方針が見つかるはずです。
葬儀全体の費用を考えたとき、予算内に収まるか
葬儀は、棺だけを購入すればできるものではありません。棺を運ぶための霊柩車、葬儀式場の貸出料、祭壇、飾り付けの花など、さまざまなものが必要になります。葬儀社に全体の見積もりを出してもらい、予算内に収まる価格の棺を選ぶことも大切です。
希望のサイズはあるか
一般的な棺には2つのサイズがあり、身長がおおむね180センチ以上の人は大きいタイプを選ぶ必要があります。
ただし珍しいデザインの棺の中には、大きいタイプがないものもあります。背の高い人は特に注意しましょう。
デザイン、価格ともに納得できる棺を購入しよう
棺の値段は、葬儀の価値を決めるものではありません。予算感よりぐっと安価な棺であっても、それが本人の希望や人柄のイメージに添ったデザインであれば、その人にふさわしい棺だといえます。
ただ、価格を見ずに棺を決めてしまうと、思いのほか高価だった場合には葬儀費用がかさむことになります。デザイン、価格ともに納得できるような棺を、パンフレットから見つけましょう。
なお、棺はインターネットなどで個人購入することも可能ですが、組み立て式であっても想像以上に場所を取ることに加え、木材が反ってくるなどの経年劣化が生じることがあり、長期間の保管には注意が必要です。販売店に保管上の注意点等を問い合わせたうえで検討することをおすすめします。
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